2015年02月24日

映画「幕が上がる」はクチコミマーケティングの転換点になるか?

(3/4追記:後日談「「幕が上がる」のクチコミマーケティング、その後」をアップしました。)

2014年は「アナと雪の女王」が一大旋風を巻き起こして、老若男女が大合唱し、その様子がマスメディアを賑わしていました。私の子供達も例に漏れず、まだ幼稚園にも上がらない娘でさえも、寝る前なのに大声で歌い出したり、劇中の振りを真似したり、服や靴を買ってとせがんだり(おかげで頻繁に、全身アナ雪コーディネートのことも)。CDショップや本屋さんに行けばアナ雪の特設コーナーがいまだにありますし、広告やクチコミを日々ウォッチしている分析屋として、映画という大衆娯楽とマス広告との親和性を感じた一年でした。

クチコミデータの分析をしているといつも感じることは、マスメディアがクチコミの原動力になっているということです。しばらく前から世はインターネットの時代で、マスメディアの凋落が喧伝されるようになっていますけれど、ではネットで今何が語られているかと言えば実はそのほとんどがマスメディア発信の情報です。ポータルサイトのニュース、ネットのまとめサイト、ツイッターや掲示板で語られる内容、これらの中で大きいものはどれもマスメディア発信のもので、草の根発の情報は、確実に増えてきていますけれど、まだ少ない。つまりマスメディアの力は健在であり、いきおいマス広告も打ち方さえ間違えなければ確実にパワーを持っています。アナと雪の女王のメガヒットはそのことを裏付けているでしょう。映画という大衆娯楽、数千万人の単位で人を動員する力があるのはマス広告以外にありません。

そんな中、今年は一つ興味深い宣伝活動をしている映画があります。表題にも書きました「幕が上がる」という映画で、2000年頃に一大ブームを巻き起こした「踊る大捜査線」シリーズの監督である本広克行氏がメガホンをとった作品。公開が今週末ですから、今が宣伝活動のピーク、のはずです。

この映画、宣伝方法がかなり変わっていまして、マス広告、特に地上波テレビでの広告が少ない。正確に言うと、テレビ広告に投入されている割合が少ない、というべきか。(3/4追記:テレビ露出は大量にあるじゃないかとのお叱りを頂いていますが、少ないのはあくまでも「テレビ広告」です。確かに露出は多いですね。違いは、その時間をタレントが行動するか、CMフィルムが占有するかの違いだと思います。)広告費の小さい映画でしたらテレビ広告が少なかったり、無かったりすることはよくあるのですが、どうもこの映画は宣伝にお金をかけていないわけではないようで、地上波テレビ以外での露出は積極的に実施しているようです。過去の大ヒット映画では地上波テレビにこそ広告を大量に投入し、いつテレビを見ても「全米が泣いた!」などのナレーションが飛び込んでくるのですが、「幕が上がる」ではその様子がありません。では宣伝をしていないのかと思うとそうでもなくて、マイナーなCSチャンネルでの広告があったり、コンビニエンスストアの店頭に掲載されていたり、駅にポスターが貼ってあったり、挙げ句の果てには主演女優が全国の百館以上ある公開映画館の全てで舞台挨拶を実施するなど、費用対効果があるのか無いのかよくわからない宣伝をやっています。むしろ地上波に広告を打つよりも費用がかかっているのではないかと思うくらいで、直接的な広告よりも、突拍子もないこと、普通ではないことをやって話題を振りまく、つまりクチコミを狙ったマーケティングをしているのではないかと思われます。(地上波も皆無ではなく、番組へのゲスト出演やタイアップ広告はされているようですが、それもこれまでの映画の宣伝とは趣を異にしています。)

CSチャンネルや駅、地方イベントなどの接点は地上波テレビ広告と比べて非常に接点が小さく、一回の露出で数百万人に届くテレビ広告とは比較になりません。CSチャンネルの視聴者は多くても数万人規模、コンビニエンスストアの店頭や駅ポスターは、前を通り過ぎる人を集めれば多いですが、それに気がつく人は少ないでしょう。舞台挨拶も一館の収容人数は多くて500人程度で、それを100館実施しても高々5万人です。これでどこまでマス広告に対抗できるのか。

一方で、興味深い現象も起きているのが、例えばこの舞台挨拶です。舞台挨拶はそのイベントだけをとれば一回数百人への露出に過ぎませんし、参加者が感想をブログやSNSに書き込んで拡散する可能性はありますが、首都圏ならばそれで終わりです。しかしこれが地方都市で実施されたことによって、その様子が地方のテレビや新聞で繰り返しニュースとして取り上げられる事態に発展しています。主演女優が有名なアイドルグループ(ももいろクローバーZ)ですから、アイドルが来県という文脈で話題性があるのでしょう。しかも、そのアイドル達が各所でご当地の名産品を食べたり、名所史跡を回ったりして、地方の視聴者が喜びそうなネタを提供するという念の入れ様で、二重三重に地方メディアのニュース枠奪取の仕掛けが施されています。ここで実は、クチコミマーケティングは局所的に強いクチコミの威力だけでは成立せず、その現象を取り上げて拡げるメディアの存在が重要です(「「流行の波及メカニズム」を研究」(小川孔輔教授のブログより) )。クチコミが大ヒットに繋がるには、局所から中規模メディアへ、中規模メディアからまた多数の局所へ、多数の局所の同時発火から多数の中規模メディアへ、そこから大規模メディアへ、という情報の反芻(「「ソーシャル視聴の研究」(吉田秀雄記念事業財団、途中経過) 岩崎チームが「3つの課題」を設定」(同上)より)が発生することが必要ですから、この宣伝活動はその一歩目、映画館から地方メディアへという流れを発生させ、かつそれを同時多発的に日本中で行っているという、非常にレアなサンプルになっています。

同じことが他の切り口でも起きています。例えば雑誌やラジオ。昨今の雑誌はインターネットにその地位を奪われてじり貧ですが、他方、ガッチリと読者=ファン層を掴んでいる「専門領域」ではまだまだ健在です。彼らのマーケティングはそういった領域にも入り込んでいて、いや、実はそれがマーケティングなのかどうかもわからないのですが、文化人のラジオでの露出、映画専門誌での露出、演劇界での露出が非常に多い。特に演劇界では、原作者が現代口語演劇のパイオニアである平田オリザ氏で、舞台が高校演劇、主人公が演劇部の部長で演出家と、非常に興味深い布陣になっています。ちょっと横道にそれますが、実は私も高校生の時に演劇をやっていたことがあり、原作は読んでいました。ですから、あの名作が映画になる、しかも本広克行というヒットメーカーが監督、となれば、中高生の間に一大演劇部ブームが沸き上がるであろうことはかなり確信しています。当時は部員が集まらなくて難儀していましたので、これは演劇界、特に高校演劇界にとっては大激震です。閑話休題。

ということで、様々な、しかしニッチな世界での盛り上がりですから、ファーストコンタクトの人数は少ないでしょう。しかし、この作品はそれぞれの領域で、それぞれの専門家が大絶賛しています。マスマーケットではそのような専門的でとんがった評価は求められていませんし、そういう訴え方をしても刺さりにくいのですが、対専門家、対有識者には届きます。専門家や有識者もある種のメディアですから、それを別の場で話したりすれば、これも別の切り口での、局所から中規模メディアへ、そこからまた別の局所への流れと見ていいのではないかと思います。

このように、映画「幕が上がる」は王道の地上波テレビという広告枠をあえて外して(全くゼロにはなっていませんが)、ベキ分布のテール=非常にたくさんのローカルで同時多発的に火をつけるという、いわゆるクチコミマーケティングでの「セオリー」を実践しています。しかし、セオリーでありながら、このような宣伝活動は、実はこれまでに例がありません。ちゃんというと、小規模のものならばあるのですが、これだけ大規模に火をつける仕掛けは過去に全く見たことがありません。机上の理論としてはあり得るのですが、規模があまりにも大きすぎて、これまで誰もこの博打に手を出さなかったというのが本当のところだと思います。テレビ広告ならば、投下金額に比例した来場者数はある予測が出来ます。しかし、こんな大規模なクチコミマーケティングが果たして本当に成功するのかどうか、この莫大な費用と体力を掛けた大博打にゴーを出した勇気に拍手を送りたいと思います。もちろん、データサイエンスとしても「幕が上がる」の宣伝プロジェクトは貴重なデータを残してくれるでしょう。ソーシャルネットワークやブログなどでの記事数の推移、クチコミ伝播の様子などを観察すれば、非常に興味深い示唆が得られると思います。

この前代未聞の大規模クチコミマーケティング、その成果が判明するのは今週末です。映画の興行成績は初週の動員成果に強く依存すると言われていますから、この土日の動員数にまずは注目が集まるでしょう。しかし一方で、本作品のマーケティングは「普通」ではありません。例えば数年前に日本アカデミー賞を受賞した「桐島、部活やめるってよ」などはそういったセオリー通りの動員ではなく、細く長くロングラン上映されたように、もしかしたら動員数推移も前例にとらわれず、初週依存ではなく、クチコミでどんどん広がっていくようなケースになるかもしれません。もしそうなれば、映画マーケティングの世界が一変する可能性も秘めている、とまでは言い過ぎかもしれませんが、全く新しい方法論にはなるでしょう。いずれにしても、今週末の動員数に注目したいと思います。


posted by jinya at 16:46| Comment(13) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
TV出まくりで宣戦してるのに口コミも糞もない、
結果歴史的な大コケ、挽回は不可能だろ
Posted by at 2015年03月02日 16:24
とりあえず3日間の集計出てるけど見たうえで言ってるのかな?
Posted by at 2015年03月02日 19:43
テレビ出まくりでって書かれてる方…
余程フジテレビ系列がお好きなようですね。あ、半島の方でしたか。こりゃ失礼。
フジテレビ系列以外では全くと言って良いほど映画の宣伝としては出演しておりませんよ。
グループとしての出演はしても映画はフジ系ですからフジのみの宣伝です。
スポットCMは知らんけど。
Posted by at 2015年03月03日 11:43
初週末の興行収入では倍以上の公開規模の「くちびるに歌を」に勝っていましたね。
動員は負けてましたが、あまり差がないのかもしれません。
これからクチコミが広がるか、一般層をもっと取り込めるか。
Posted by at 2015年03月03日 12:30
見る人が見ればとても興味深い事例なんですね。
今後の推移も記事にしていただけると嬉しいです。
Posted by at 2015年03月03日 13:22
舞台挨拶での動員は宣伝としてだけでなく普通に興行上映としての売上もあります。通常のチケット代より高い2000円の設定で、120回を超える回数の舞台挨拶だけで1億円程度の興行の上積みが見込まれます。
Posted by at 2015年03月03日 13:29
様々な人気番組に出てプロモーションしているのは確認していないのでしょうか?
他の映画の出演者もたびたび地上波でプロモーションしていますが、ももクロはそれを大きく上回っています。
貴殿の分析の前提条件に誤りがあると感じましたので、コメントさせていただきました。
Posted by at 2015年03月03日 16:26
テレビ

★2/20(金)『笑神様は突然に…SP』日テレ
 2/21(土)『まりえのMOVIE!GO!』関テレ
 2/21(土)『キルマニアファミリー』関テレ
★2/23(月)『ネプリーグ』フジ
★2/25(水)『ごきげんよう』フジ
★2/25(水)『ホンマでっかTV』フジ
 2/25(水)『つかたこレインボー』関テレ
★2/26(木)『VS嵐』フジ
★2/27(金)『Mステ』テレ朝
★2/27(金)『A-Studio』TBS
★2/27(金)『音楽の時間』フジ
 2/27(金)『桃色つるべ』関テレ
★2/27(金)『映画「幕が上がる」のここが熱い!』フジ
 2/28(土)『ドデスカ!』メ〜テレ
★2/28(土)『王様のブランチ』TBS
★2/28(土)『天才!志村どうぶつ園』日テレ
 2/28(土)『スマイルスタジアム』新潟テレビ
★2/28(土)『世界ふしぎ発見!(玉井)』TBS
★2/28(土)『ブラマヨとゆかいな仲間たち』テレ朝
★3/01(日)『誰だって波瀾爆笑』日テレ
 3/01(日)『キルマニアファミリー』岡山放送
★3/03(火)『徹子の部屋』テレ朝
★3/07(土)『MUSIC FAIR』フジ

『めざましテレビ』で連日のように特集&宣伝

雑誌

● 「シネマ★シネマNO.55」 「ももクロインタビュー」
● 「シネマスクエアVol.70」 「ももクロインタビュー」
● 「月刊TVfan3月号」 「ももクロインタビュー」
● 「りぼん 3月特大号」 「ももクロインタビュー」
● 「日経エンタテインメント 3月号」「ももクロ表紙」「幕が上がる」大研究
  (ももクロインタビュー/各キャスト・スタッフインタビュー)
● 「別冊FLIX vol.2」 「ももクロ表紙」『幕が上がる』特集
  (ももクロインタビュー/本広克行インタビュー/平田オリザインタビュー)
● 「キネマ旬報別冊『acteur アクチュール』3月号」
  『幕が上がる』脚本・喜安浩平インタビュー
● 「HR#030 3.4月号」 「ももクロ表紙 ももクロインタビュー」
● 「TVLIFE 5号」 「ももクロインタビュー」
● 「クイック・ジャパン 118号」 「ももクロ表紙」100p全力特集ももクロ
  初主演映画『幕が上がる』と宮沢賢治の理想郷をめぐる、夏秋冬の全記録
● 「ピクトアップ#93」 「ももクロ表紙」 『幕が上がる』大特集
  (ももクロインタビュー/黒木華インタビュー/ムロツヨシインタビュー/
   /脚本・喜安浩平インタビュー/本広克行×平田オリザ対談)
● 「キネマ旬報 3月上旬号」 「ももクロ表紙」『幕が上がる』巻頭特集
  (ももクロインタビュー/本広克行×大林宣彦対談/平田オリザインタビュー)


コンビニ ハムメーカーのCM

そのほか
・上映劇場全127館での舞台あいさつ行脚
・都内近郊63駅での100枚写真展
・全60段 等身大新聞折り込み広告
・201種類のオリジナルデジタルサイネージ
・駅構内柱巻きポスター

確かに告知活動が少なすぎます
Posted by やっき at 2015年03月05日 14:14
上記の他にもBS、CS
地上波でも出まくっていましたね

ウンウン、確かに告知活動は少ない
Posted by やっき at 2015年03月05日 14:18
告知を大量にやってると言いたい人がいるようですが、普段の映画の広告の方法との比較で珍しい方法と書いてあるのに、その前提を理解してない書き込みが多いように感じました。
「地上波テレビという広告枠をあえて外して(全くゼロにはなっていませんが)」とありますが、要は「全米が泣いた」みたいな映画の専用のCMが大量に流されされるタイプのコストがかかる広告がされていないということです。(CMの作成と放映枠を抑えるためこれが一番コストがかかります)
映画の広報活動のリストを書き込んでいる人がいますが、そのリストの「TV」や「雑誌」にあるような方法は、どこの映画もやっており、費用としては安く済みます(逆に出演料でお金がもらえることがあります)。「他」「その他」にあるような手法に力を入れているのが珍しいところで、それらを合わせても映画のCMを流すよりも安く済みます。(普通の手法に比べればほとんど出費無しで行えます)
例えば、コンビニ、ハムメーカーのCMは商品の宣伝を行っていますので、ロハか出演料をもらっているでしょう。
「その他」の新聞折り込みは60段とはいっても「折り込みチラシ」ですので1枚3円として10万部で30万円くらいです。新聞内の広告とは桁が違います。63駅での写真展も掲示板を使っているだけです。デジタルサイネージは単価が安いですね。柱巻ポスターもです。
金を掛けずに広告をしているという点では面白いと思います。
踊る大捜査線で宣伝費が5億円程度らしいですが、この映画の宣伝費は格安だと思います。
Posted by at 2015年03月06日 10:05
なるほど。確かに「私たちは舞台の上でならどこまでも行ける」という広告コピーが耳にタコができるほど聞いた・・・ということはありませんでした。でも、踊る大捜査線以降、近年のTV局主導のヒット映画のプロモーションは似たような分類になるのでは?(「バンクーバーの朝日」も似たような手法を使っていました)多くのゴールデン&プライムタイムに出演者を送り込むことで告知をする。こうすることで30分なり1時間なりを映画の告知にできるわけですから。これを宣伝活動が少ないとは言い切れないでしょう。
確かにCM大量出稿はありませんでしたが、これは「TVに長時間露出して宣伝することで、下手なCMを大量に打つよりも効果が有る」というマーケティング担当者の判断だったのでしょう。

雑誌ではどの映画も多くの広告を行っていますが、状況はページ数・どこに載るかなどで変わってきます。いくつか見た範囲ではももクロは破格の扱いを受けており、「どこも同じように」とは言えない状況でしたよ。

確かに人気アイドルであるももクロだから別格、出版社やテレビからしたらももクロを使うことで売り上げ・視聴率が伸びたら・・・ということもあるでしょうが、マスによる大規模なプロモーションを行っていることはまぎれもない事実です。
舞台挨拶も現在は「口コミ」を伸ばす手段ではなく(3/7も11箇所でやっているようですが)完全に動員の数を伸ばす手段に堕ちていることも事実のようで。

出費では確かにCMによる出費は抑えたのかもしれませんが、しかし現時点で予定している全国舞台挨拶127箇所にかかる経費(最小でもフルの場合はメンバー5+事務所マネージャー3+メイク&衣装スタッフ4+宣伝担当5+他スタッフ4の交通費・人件費 他 & 都内近郊では5人で回らない場合は各自にスタッフがつく)だけでも巨額になり、公開後90箇所でも(1箇所30〜50万と低めに計算しても)2700〜4500万。時間を拘束され他の仕事にかかれない負担などを考えたら、CMの方が安かったのでは?(映像はすでにあるわけで、CXゴールデン15秒75万ですが、少し時間をずらし&自社の広告ということで30万として、公開後の舞台挨拶経費だけで 90〜150本は打てます)

PS
ちなみに「新聞折り込みは60段とはいっても「折り込みチラシ」ですので1枚3円として10万部で30万円くらいです。」ということですが、折り込みチラシには折り込み料が必要で、新聞・エリアによって一枚2.5〜4円かかります。あくまで話題性重視で都内の港区あたりの狭い地域に配布したとして(10万枚ならその程度のエリアを想定されているのでしょう)55万くらいでしょうか。

わかりきったことを、くどくど書いて申し訳ございません。
Posted by やっき at 2015年03月07日 16:03
不特定で大規模なマスを対象としたキー局主体のTVCM大量出向を別の方向に切り替えるというのが口コミ効果へのシフトだという話だと思います。
今回の映画のCMについては最後に書きます。

TV番組に出たとしても直接宣伝に充てる時間は1〜2分程度です。その番組を見ない人への直接の効果はありません。
雑誌については映画雑誌の発行部数を考えると、あまりマスへの効果はありません(キネマ旬報で発行が公称5万部)。TVCMを目にする人と比べれがわずかです。逆にももクロを採用することで部数が伸びる状況だと思います。これについてはそういった雑誌を読む人からの波及効果(口コミ)期待でしょう。

また、舞台挨拶については水谷豊さんが65か所で実施するなど、地方での集客と話題作りとして行われており、火種としての効果が見込まれています。これもうちの近所に挨拶に来るという口コミですね。
舞台挨拶を全部の映画館(127館)でやったとしても5万人も動員できません。大きめの新宿バルト9で最大座席数が400程度です。映画が目標とする集客に対しては少ないと思います。

舞台挨拶の費用については、メンバーと事務所スタッフは経常費用ですので追加のコストはかからないでしょう(交通費はかかる)。また、映画の舞台周りと同時にそれを映像化する企画を行っていますので、舞台挨拶のコストはそちらで回収すると思います。
この場合、直接的な映画の動員だけではなく舞台挨拶を利用したももクロ自体の営業活動の側面も強いと思います。各地域を回ることでTVなどで取り上げてもらい顔を売るという映画と同時にももクロを知ってもらうという効果です。(これも地方からの立ち上げですので、今までとは少し違います)
元々ももクロはシングルやDVDの発表時などはキー局よりも地方の局に5人がバラバラで直接行って宣伝を行うことがおおい珍しいグループです。その場合も後から使えるようにカメラを帯同させています。ですから、このコストが大きいという意識はももクロにはないと思います。

折込については訂正していただきましたが、55万だとしても普通のCM15秒を1回分です。普通の映画の宣伝に掛かる費用で考えると、全体ですごく安くて1億とみて0.6%、3億なら0.2%にしかなりません。これも10万部だけですので、面白いことをやっているという話題性重視で、通常のCMをやめたコスト削減効果は大きいと思います。

なお、以下が今回ももクロが利用したTVCMの一つです。これが映画のCMとして効果的でしょうか?
また、これで映画の宣伝費としてお金払ってると思いますか?出演料をもらうか、製作費、出稿料を出してもらう代わりにロハだと思います。

http://www.youtube.com/watch?v=KugW81MP710
Posted by at 2015年03月08日 21:24
メイキング「〜そのまえに」を観ましたが
客層が見事にバラバラでしたねえ
メインターゲットになりそうな20・30代男性よりも10〜40代女性(特に主婦層)が目につきました
一番近いのは「テルマエ」かなあ
クチコミ効果というのは納得ですね
Posted by at 2015年03月19日 12:30
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